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シキミ

呼吸麻痺・意識障害

春先に淡い黄色の花を葉と茎の間につけ、秋には星状の袋果ができます。「毒物取締法」で指定されているりっぱな有毒植物です。「悪しき実」で「シキミ」という絶妙のネーミング。また、別名の「ハナノキ」は墓前に生花の代りに供えるところからきているそうです。


毒草名  シキミ、ハナノキ、ハナシバ、コウノキ、Mad herb
学 名  Illicium religiosum SIEB. et ZUCC.
特 性  シキミ科 シキミ属、抹香の香る常緑小高木
花 期  3〜4月、果期 9〜10月
毒部位  果実、樹皮、葉
成 分  シキミン(Skimmine)、イリシン、アニサチン(Anisatin)、ハナノミン
症 状  全身麻痺、呼吸麻痺、意識障害、嘔吐、下痢、眩暈


 

小ぶりの可愛い花が咲きます。散るのも早いので見逃してしまいがちです。


 

緑の綺麗な結構大きな木になります。万葉の昔から死者との関わりが深く、かって土葬が一般的だった頃、狼や野犬に死体を掘り荒らされないようにと、臭いの強いこの木を植えて死臭を消したといわれています。今でも葉や樹皮は線香の薫香料として使われています。


 

悪しき実です。墓を荒らす野生動物の退治にと植えられていたそうです。実を食わせて殺しちゃえってコトなのでしょうか....?

 



 

『奥山の 樒が花の名のごとや しくしく君に 恋ひわたりなむ』
by.大原今城(万葉集20-4476)

 



-------- 紅花シキミ --------

 

園芸種のようです。



≪MEMO≫
・神社のサカキ、寺院のシキミ。
    ↓
 
・「臭き果実」から「シキミ」の名になったという説もある。
・葉は抹香の材料。
・漢方薬草:莽草(ボウソウ)=腫瘍・疥癬(かいせん)。[下薬]
・中華料理のダイウイキョウ(八角、スターアニス)は「トウシキミ(Illicium verum)」の果実で無毒。
 
・「ミヤマシキミ」はミカン科の植物で、まったくの別物。
・種子:アニサチン含有率=0.12〜0.14%。ヒト推定経口中毒量=60〜120個。
・種子>根>葉>樹皮
・「春の日の つるつる辷る 樒かな」 小林一茶


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